"この人、ちょっと苦手かも…"

そう思う人が職場に一人や二人いるのは、決して珍しいことではありません。特に、毎日顔を合わせる職場では、できるだけ穏やかな気持ちで過ごしたいものです。

心理学の視点から見ると、私たちが誰かを苦手と感じる理由は様々ですが、実はその人が自分自身の成長の鍵!?を握っているのです。

オフィスで嫌いな同僚との関係改善テクニック




 1. 「嫌いな上司」問題、実は成長のチャンスかもしれません



会社へ行くのが憂鬱だった時期がありました。「生活のため」や「お金のため」と自分に言い聞かせる毎日。その時の気持ちは、まるで重い荷物を背負っているようでした。

その原因の大部分は、嫌いだった上司の存在。当時は、夜になって目を閉じても、その上司の姿が目に浮かび、忘れようとしても忘れられないほどでした。

でも、今となっては、それも笑い話。(たまに、イラっとくるときもありますが、以前とは違い遥かに楽なのです)

人が誰かを嫌う時、その背後には、しばしば深い心理的な理由があるようです。

 2. 自分の心に潜む「シャドウ」って?



「この人、なんか苦手…」とか「なんでこんなにイライラするんだろう」と思った経験、ありませんか?心理学では、これを「シャドウ(影)」と呼んでいます。

シャドウは、自分でも気づいていない抑圧された感情です。人それぞれ感じ方も違っているので、好きになれない理由もさまざまになります。

シャドウが影響している場合、そこには、過去の傷ついた経験や、なんらかの心の痛みが隠れていることがよくあります。

つまり、誰かを苦手と感じるその感情、実は、自分自身の内側から来ている心のサインかもしれないのです。

 3. ちょっと待って、苦手意識って乗り越えられる?



過去に私が上司に抱いていた苦手意識は、「これやって、あれもやって」という細かい指示への不満が原因でした。毎回「もうわかってるってば!」と思いつつ、どうしてもイライラが収まりませんでした。

心理学やカウンセリングでは、これらの感情は昔の記憶、特に家族との関係から来ていることが少なくありません。

例えば、私の家では、母が病気がちで、小さい頃に父からは「茶碗洗ったのか?」「階段は拭いたか?」とよく言われていたんです。

父親が何か言ってくるたびに、自分の意見や気持ちを言えず「我慢、我慢」としていたあの感じ。無意識に、上司に対しても同じように反応していたみたいです。

                               激しい怒りの表情をした人物のイラスト

上司がイライラの原因ではなく、過去の感情から来ていることが問題だったようなのです。私の場合は、幼い頃の父との関係が、今の上司への感情にそのまま影響していたようでした。

このように、私たちは、無意識のうちに、自分の過去の経験を、現在の人間関係に「投影」してしまうことがあります。


「投影」とは、自分の中にある感情や考えを、無意識に自分のフィルターを通して外に貼り付け、それを見てしまう心理作用のことです。

 

このまま上司に父を貼り付けて見ている限り、上司との関係は最悪のまま。このイライラからは解放されることはないんだと思ったのです。

でも、「シャドウ」が出てきたとき、心理学ではそこに「傷ついた気持ち(痛み)」があり、癒した方がよい感情があるとされています。

「心の傷(痛み)」があるからこそ、父へのイライラを条件反射のように感じてしまうのだと分かりました。

じゃぁ、どうしたらいいんだろう?って、考えてみたのです。  

    苦手な人とのコミュニケーション改善を考える女性のイラスト


もしかしたら、あなたが苦手な誰かも全く違う誰かとの関係が原因になっているのかもしれません。


そこで私がやってみてよかったことを、次回のブログでお伝えしますね。

 
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